今年もバリ島クラマスでWCTが行われる季節が来ました。
WCTというのは、“World Championship Tour”の略です。
世界ベスト32サーファーによる世界最高峰のサーフィン大会で、年間11戦世界各地で行われます。
このツアーに出るためには(私も含め世界中のサーファーが戦っている大会である)WQS(World Qualifying Series)で、年間ランキング10位までに入らないと出れないのがWCTなのです。自然が相手であるサーフィンでWQSランキング10位に入るには、実力+幸運も必要で世界中のとてつもなく上手いサーファーでも、10位に入るのには本当に大変なことです。それでも、WCT(世界ランク32)に入れることを夢見て、世界中のサーファーは頑張っているのです。
そうです!WCTというのは世界中のサーファーが憧れる最高峰の大会で、私の夢でもあります。
2019年度も昨年に続き、WCT第3戦がバリ島クラマスで5月13日から行われました。
この特別な大会に、WQSランキング上位でなくても出場できるチャンスが来ました。今回の大会に、ローカルワイルドカード(インドネシア人枠)1枠が設けられたのです。この1枠は、WCTクラマス戦のスタート日(5月13日)のWQSランキングでトップのインドネシア人に与えられるというものでした。
直前にオーストラリアで行われていた大会に、(尊敬するライバルでもある)Oney Anwar選手が出場しておりその結果次第で、だれがこのワイルドカードを与えられるかわかりませんでした。そのオーストラリアでの大会が終了した日(WCTクラマス戦が始まる前日)、ついにローカルワイルドカードを私がいただけることになりました!そうです!私の夢が1つ叶うのです。すごい興奮です。そして、今までにない緊張感が全身を走りました。毎回思うのですが幸運は突然あらわれます。そのために常に努力をし準備しているのですが、それでも緊張してしまいます。
前回大会(クルイプロ)での怪我もあり、100%の準備ができているかと問われたら、なんとも言えませんが、それでもこの幸運とみんなからの期待にこたえなければなりません。
小さい頃から目標としていたサーファー達と
大好きなクラマスの波で
バリ島のみんながたくさんの声援を送ってくれた。
いつもサーフィンしているクラマスビーチが、とてもとても特別な場所に見えました。
波は、残念ながら少し小さいけれど、とてもきれいな波でした。
第1ラウンド
狙っていた波に乗って最後まで技を決めることができ、
過去2回ワールドチャンピオンになっているガブリエルメディーナ選手(世界ランク10位)を抑えて、1位に!
第1ラウンドを1、2位で勝ち上がると、第2ラウンドをパスして第3ラウンドへと進めます。
第3ラウンド
引き潮で、波も小さく、とても難しい波の中行われました。なんとかエアーリバースを決めてハイスコアの一本を乗ることができましたが、もう一本のライディングで点を稼げず敗退してしまいました。(※ベスト2本の合計得点で競います)
結果は17位
私の初WCT参戦に幕が下りました。
欲を言えば、もっと上へ行きたかった。
もっとトップ選手と戦いたかった。
でも、これが私の今現在の実力。
しっかり受け止め、そしてまた新たなスタートを切ります。
WCTに参戦できたことにより、私は夢をさらに強く思うようなりました。
みなさん、応援本当にありがとうございました。
PS 今回の大会では五十嵐カノア選手が日本人として初優勝を果たしました。
カノア君、おめでとう!!